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本馬は2000年代前半に強烈な存在感を放ったローマンエンパイアの最後の産駒である。父はその豪脚で新馬-特別-京成杯(1着同着)と3連勝。一躍、クラシック戦線の主役に躍り出ると共に競馬ファンの心を鷲掴みにした。残念ながら、2番人気に推された皐月賞で大敗を喫すると、その後は輝きが戻ることはなく、引退後は中島牧場のプライベート種牡馬として産駒を送り出していたが、受胎率に難があり、世に出た産駒は5頭のみ。そのうち、アプローズ4の全兄ローマンエンブレムがJRAで勝鞍をマークしている(JRA3勝)。母ターフマジョリックもまた元クラブ所属馬。デビュー3戦目で勝ち上がると、続く格上初戦で3着して将来を嘱望されたが、脚元の不安のため、そのレースを最後に繁殖入り。その仔は、川崎6勝馬の初仔以外は全て中央で出走し、前述のローマンエンブレム、OPまで出世したニシオドリーム、準OP馬のニシオボヌールは現役活躍中。また、現3歳馬のゴードンも7月の小倉で初勝利を挙げた。唯一、中央未勝利だったクールマジョリックも、2着1回、3着2回を含め6戦連続して掲示板を確保。動けない仔は出ていない。アプローズ4は、全兄の当歳時を彷彿とさせる好馬体の持ち主。500キロ越えの身体で競馬をした全兄と同じく、幅があって、骨格もしっかりとしており、馬体の張りも上々だ。皮膚の薄いその青鹿毛の馬体は、どことなく父の当歳時をも思い起こさせる。「正真正銘、最後の仔だからね。夢の続きをというのは欲張りですが、忘れ形見のこの仔には爪痕を残す走りを見せて、牧場へ戻ってきてほしいです」と中島牧場代表の中島さん。その横顔は少し寂しげな色を帯びつつも、しっかりと前を向いて生産馬を送り出した。
※最新の募集状況、馬体重や測尺などのデータは、必ず一口馬主クラブが発表したものをご確認ください。